- BRUTUSで紹介された本を知りたいです
- 世の中が変わる時に読む本リストが気になります
- 次に読む本を探しています
- SFのおすすめを教えてください
BRUTUSの本特集は毎回とても魅力的ですよね。
2020年は新型コロナウイルスの影響で私たちの生活も大きく変わりました。
そんな新しいこれからに読むべき本が紹介されていたのでリストにしてみました。
この記事を最後までお読みいただければ、読んでみたい本が見つかるかもしれません。
世の中が変わる時に読む本
SFの現在地を探る。編集者座談会
雑誌では「SFの現在地を探る」として、編集者の方々の対談が組まれています。
-日本で高度成長期にSFが盛り上がったように、中国では今世紀に入ってSFが盛り上がっている。
-著者の劉慈欣は小松左京を読んで育ったと言っていますよね。
-いまはハズレを引きたくない人が多いですよね。
-マンガと比べて読むのに時間がかかるし、小説は最後の数十ページの印象で評価が大きく変わり得る。”コスパ”は悪いですよね。いまは無数に選択肢がある時代です。結果として、ますますハズレを引きたくなくなるのかもしれません。
読んだ本には私なりの紹介文を入れてみました。
一口にSFと言っても多種多様な本が紹介されていたので、お気に入りの一冊が見つかったら嬉しいです。
宇宙へ
黒魚都市
富裕層のあいだに蔓延する想像力の欠如は、機械の同類であり、人工知能の一種だ。
地球温暖化により海面上昇が進んだ未来。
陸地が水没し、国家が崩壊し、インターネットはウイルスで壊滅しています。
そんな中難民の移住先の一つとなっているのが、北極圏にある『クアナーク』という洋上巨大都市。ここでは「ブレイクス」という感染症が流行しており、人々を死に至らしめています。
ある時、シャチ(オルカ)とホッキョクグマを連れた謎の女性がクアナークへやってきたという噂が広まり・・・。
四人の人物の視点と「地図のない街」という5つの視点から物語が展開していきます。
世界観が作りこまれているので、自分の中で登場人物や都市の全体像を想像するまでに少し時間がかかりました。
導入部で離れた所に位置していたと思っていた点と点が、どんどん近づいていって最終的に一つの大きな物語になる様は圧巻でした。
セリフ回しが哲学的で難解なので合う合わないがありそうですが、根底に流れるテーマはシンプル。
社会問題、貧困問題、そして家族の絆の物語です。
ヴィンダウス・エンジン
キスギショウジ氏の生活と意見
★KindleUnlimited対象商品
全く、最近の女の子と来たら──。好きなものを食いまくりながら、体形だけは崩すまいっていうんだから。ダイエットヘビ。何てペットだ。自分の代わりに、腹の中の虫 ── 寄生蛇に食品を消化してもらうなぞ、それこそムシがよすぎる。
移動する都市、呪いを飼う男、新聞蝶、裁判にかけられる神、駅のトイレの秘密ーー
2021年初月にして最高の1冊に当たってしまった予感を感じながら読了。
「十五パズル」「公聴会」「アイウエオ」「OEの謎」「キスギショウジ氏の生活と意見」が特に好きです。星新一さんの最後ぞくっとさせるショートショートが好きな方には絶対ハマると思います。
草上仁さんは1980年代に作家としてデビューした後、兼業作家として活動を続けているため詳しい経歴について公開されていないそうです。
300を超える作品を発表しながらその半数以上が本になっておらず、その状況をなんとかしたいと思って日下氏により編まれたのがこの作品です。
幻綺行
時間旅行者のキャンディボックス
キャプテン・フューチャー最初の事件
三体Ⅱ 暗黒森林
荒潮
第五の季節
オルガスマシン
2000年代海外SF傑作選
失われた世界
「後退してはならぬ。うしろではなく、常に栄光のゴールを見よ」
初出誌<ストランド・マガジン>の挿絵を復刻した新訳版として2020年に新しく出版された1冊です。
「本作を書くにあたって、現実世界の本当にあった話として読んでほしいと思っていた」とドイルが言う通り、リアリティ溢れる描写が続きます。「ロスト・ワールド」というジャンルを確立したとも言える、草分け的な作品。
マーダーボット・ダイアリー
シオンズ・フィクション
半分世界
嘘と正典
ベストSF2020
銀河英雄伝説列伝1
Genesis されど星は流れる
日本SFの臨界点[怪奇篇]
日本SFの臨界点[恋愛篇]
裏世界ピクニック
まとめ
SFというジャンルは、混沌とした時代の中で一つの指針となる側面を持っているように思います。
「経営戦略全史」で有名な三谷宏治さんは、著書「戦略読書」の中で『SFの本質的価値とは、根源的問いを立て、それに対して答えを得ること』と言っています。
今の時代にSFの世界を紐解くことは、実はとても意味のあることなのかも。
雑誌では様々な切り口で本が紹介されていたので、興味がある方は手に取ってみてくださいね。