- 青山美智子さんってどんな人?
- どんな人におすすめですか?
- どれから読めばいいのかわかりません
この記事を最後までお読みいただければ、読んでみたい本が見つかるかもしれません。
青山美智子さんてどんな人?
青山美智子(あおやまみちこ)さんは日本の小説家です。
愛知県で生まれ、千葉県で育ちオーストラリアへ渡りました。シドニーの日系新聞社で記者として2年勤務の後上京。現在は横浜市在住です。
2017年8月『木曜日にはココアを』で小説家デビューしました。
2021年2月現在5作品が世に出ています。
こんな人におすすめ
- ほっとする時間が欲しい人
- 心が温かくなる優しい話が読みたい人
- 人間関係に疲れてしまった人
- 読書が苦手だけれど本を読んでみたい人
青山さんの作品はほっこりと温かい作品が多く、忙しい日常の中で忘れがちな優しさに気づかせてくれる作品が多いように思います。
どれも読みやすく短い時間で読める作品が多いので、ちょっとした隙間時間に手に取ってみると良いかもしれません。
全作品一覧
木曜日にはココアを(2017年)
でも考えてみたら、多かれ少なかれ、誰もが誰かにとってそういう存在なのかもしれない。きっと知らずのうちに、わたしたちはどこかの人生に組み込まれている。
いつもお店でエア・メールを書いている「ココアさん」に僕は恋をしていて・・・。
そんなところから始まる12個の短編集です。
シドニーの情報誌『月刊ジャパラリア』公式サイトにて連載された小説『12 coloured Pastels~十二色のパステル~』を加筆・修正してまとめられました。
前のお話しに出てきた人物が、次のお話しでは主人公になっていて・・・と、少しずつ人生がリンクしていって、最後は綺麗な円を描いてすとん、と落ちるような暖かな短編集でした。
私は緑色をモチーフにした「カウントダウン」とオレンジをモチーフにした「ラルフさんの一番良き日」が好きでした。
猫のお告げは樹の下で(2018年)
「お母さんのおなかにおまえがいるって知ってから、会うのがすごくすごく楽しみだったよ。大好きだって思ったよ。会ったこともないくせにな。」
人生に迷える人へ、お告げの書かれたタラヨウの葉を渡す猫の”ミクジ”。お告げを受ける人はみんな年齢も境遇もバラバラなのに、なぜか感情移入してしまうんですよね。男性アイドルに夢中な中学生の娘と仲良くなりたい父親の話を描いた【チケット】が良かったです。
ちなみに、【猫のお告げは樹の下で】に出てくる輝也パパは【木曜日にはココアを】にも出てきますよね。木曜日〜では輝也パパの奥さんが主人公になってますが。
こうやって色々な作品が関係しているお話を読んでいくと、登場人物たちが本当にどこかで暮らしているように感じるから不思議。
鎌倉うずまき案内所(2019年)
「この年になってつくづく思うのよ。人生ってまっすぐな道を歩いていくんじゃなくて、螺旋階段を昇っていくようなものなんだなって。お互いの曲線がそっと近づいたり重なったりするときに人は出会うものだし、ぐるぐる回りながらあるところでまた同じような景色を見たりもするのね。もしかしたら、世界全体が螺旋なのかもしれない。歴史は繰り返されるって、きっとそういうことよ。」
2019年~1989年までを6年ごとに6人の登場人物と共に遡る短編集です。昭和から平成、平成から令和と時代と共に移り変わっていった時代の”匂い”を感じることが出来る作品です。
こちらも青山さん作品らしく、各話の登場人物が少しずつ関係しています。
螺旋階段、アンモナイト、蚊取り線香、ソフトクリーム・・・渦を巻くものがたくさん登場します。
古い年代から順番に読んでも面白いと聞いたので2回目はそうしてみようかな。